釘本食堂

飲食店

福岡市博多区のオフィス街にある「煮込み豚足専門店」

施主のイメージは、店頭で調理と販売できるライブ感、
店内はまるで夜の屋台のように食卓を照らす外灯のように。
それでいて女性1人でも入りやすい雰囲気の希望が課題であった

店頭を露店のように見せるために、
間口最大にサッシを設け、アプローチの床タイルを内部まで引き込む
上質感(本物)とのイメージから黒とシルバーを主とした色使い
インパクトのある床面が目に飛び込み、カウンターの窓からは大きな寸胴鍋が垣間見える
小さな店内だが、客動線や席数、収納など細部まで配慮したサイズで構成している

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近くに寄ったら必ず食べにいくお店ってありますよね
このお店は台湾式「煮込み豚足」を取り扱う専門店
博多は「焼き」はあっても、「煮込み」はあまり馴染みがない
そのためか、オープン後はTV取材が殺到するほどの人気店だ
思えばこのお店を通して「食文化」について多くを学んだ

構想半年もの歳月、工事は一か月を要した
その背景には店主のこだわりがたくさん詰まっており、
良き食べ物、良き食事の提供に妥協せず追求したからだ

夜の屋台のように豚足が美味しく見える雰囲気
店頭で調理&販売するライブ感、小さなお店だけど細部まで配慮したい
女性一人でも気軽に入ってほしいとカフェのようなインテリアに

衛生管理の面で台湾のように露店とまではいかないが、
正面の間口いっぱいにサッシを設け、床タイルを中まで引き込んだ
壁をグレーにし、照明もダウンライトを採用することで露店感を演出
テーブルとイスの関係も丁度良いサイズにし、
荷物置きが足に当たらない距離に。ちょっとしたお客への配慮が嬉しい

飲食店ではトイレを常に清潔感を保つことが大事だと語る店主
水洗いをすると床が痛むし、下水管処理のために段差が高くなってしまう
コンビニやスーパーなどで使われるセラミックタイルを採用
床に自分が映るほど常にピカピカで清潔なイメージが保てる
「豚足」はどこか男性が好むおつまみのイメージだった
ヘルシーでコラーゲンたっぷりなことから隠れ豚足ファンの女性は多い
今では7割が女性客とのことだ
癖になる豚足の味
現場を通して僕もファンになってしまった
近くに寄ったらまた食べに来よう




竣工 : 2015年1月
場所 : 福岡市博多区店屋町
用途 : 飲食店
規模 : 61.44m2〔18.58坪〕
構造 : 鉄骨造 内装工事のみ